安倍の嘘と夢(イスラム国をめぐって)
「テロに屈しない」「テロを許すな」「卑劣極まりないテロ行為に強い憤りを覚える」と言うと現在の日本では全員が頷く。この点では日ごろ安倍政権に批判的な人々も、その手法に少々の異を唱えることはあっても、「テロ組織イスラム国を壊滅しなければならない」ということでは一致する。結果、人質が殺害された後に安倍政権への支持率は上昇した。
だが、安倍政権の「テロ行為に強い憤りを覚える」という言葉は嘘だ。
イスラム国による人質殺害の映像は確かに衝撃的で、それが許されない行為であることは間違いない。同時に、あるいはそれ以上に米軍やイスラエル軍の子供たちをはじめとした非戦闘員に対する爆撃も許されえないテロだ。米国やイスラエル政府が自己の行為をテロと呼ばないのは、イスラム国が自らをテロリストと呼ばないのと変わりはない。それとも国家の行為はテロではなく、疑似国家のはテロだと言うのだろうか。結局のところ、米軍のテロ行為を批判するどころかそれに積極的に加担しようとする安倍政権は、テロそのものの犯罪性や非人道性などには全く関心はなく、「テロを許すな」といった彼らの言葉には「米政府支持」という以上の意味はない。
「テロに屈しない」と繰り返すことで、イスラム国と全く交渉さえしなかったことを正当化して後藤氏たちを見殺しにした安倍政権。彼らの頭の中にあったのは後藤氏たちの命ではなく、ましてやテロへの怒りでもない。彼らの軍事政策にこの事件を最大限利用しようということだけだったのだ。
事態は彼らの思う通りに進みつつある。
por Andrés
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